人手不足に悩む中小企業が省力化のための設備投資を行う際、国から最大1億円の補助が受けられる「中小企業省力化投資補助金(一般型)」の第7回公募が現在受け付け中です。申請締切は2026年7月31日(金)17時で、残り約2週間しかありません。過去の採択率は60〜70%台と高水準であり、今から準備を始めれば十分間に合います。
この補助金でできること──対象となる投資とは
中小企業省力化投資補助金(一般型)は、人手不足の解消や生産性向上を目的とした設備投資・システム構築を国が後押しする制度です。中小企業庁が所管し、中小企業基盤整備機構(中小機構)が事務局を担っています。
補助対象となる主な経費は以下のとおりです。
- 機械装置費:自動化設備、ロボット、省力化機器など
- システム構築費:業務自動化ソフトウェア、クラウドシステムの導入・構築など
- 付帯費用:上記の導入・設置・設定に直接必要な費用
一方で、土地・建物・構築物の取得費や、省力化に直結しない汎用的なパソコンなどは補助対象外です。「省力化・生産性向上に直結する投資かどうか」が審査の軸になります。
補助額はいくら?──補助率と従業員規模別の上限
補助率は企業規模によって異なります。
- 中小企業:補助率 1/2(賃上げ要件達成時は 2/3 に引き上げ)
- 小規模事業者(製造業等は従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下):補助率 2/3
補助上限額は従業員数に応じて段階的に変わります(下表は主な区分)。
| 従業員数 | 補助上限額(通常) |
|---|---|
| 5人以下 | 750万円 |
| 21〜50人 | 3,000万円 |
| 51〜100人 | 5,000万円 |
| 101人以上 | 8,000万円 |
※6〜20人など詳細な区分は公式サイトでご確認ください。また、給与支給総額を年平均6%以上増加させる「大幅賃上げ特例」を適用すると上限額がさらに引き上がり、101人以上の企業では最大1億円、5人以下では1,000万円まで拡大します。
申請に必要な主な要件
この補助金を受けるには、次の要件を満たす計画を示す必要があります。
- 労働生産性の向上:補助事業終了後、年平均成長率+4.0%以上(付加価値額÷従業員数で算出)
- 給与の引き上げ:従業員1人当たり給与支給総額の年平均成長率を3.5%以上増加させる計画
- 最低賃金の遵守:事業場内の最低賃金を地域別最低賃金以上に設定・維持
- 一般事業主行動計画の公表:次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画の策定・公表(常時雇用101人以上は義務、100人以下は努力義務)
要件のポイントは「省力化投資による恩恵を賃上げとして従業員に還元する」という考え方です。すでに賃上げに取り組んでいる企業ほど申請しやすい設計になっています。
申請の流れ──今から間に合わせるためのステップ
申請は電子申請のみです。手順は次のとおりです。
- GビズIDプライムアカウントの取得(必須)
申請システム「jGrants」へのログインに必要です。取得まで1〜2週間かかる場合があるため、まだお持ちでない方は今すぐ手続きしてください。 - 事業計画書の作成
現状の人手不足の状況、導入する設備・システムの内容、省力化の効果、生産性・賃金向上の目標数値を具体的に記載します。数値の根拠をしっかり示すことが採択のカギです。 - 電子申請(jGrants)
決算書・法人登記簿等の必要書類を添付のうえ、申請フォームから送信します。
採択発表は2026年11月中旬を予定しています。採択後に設備投資を実施し、完了後に実績報告を提出することで補助金が交付されます(補助金は後払いのため、先行して資金を確保しておく必要があります)。
まとめ:経営者がいまやるべきこと
省力化投資補助金(一般型)は、人手不足・生産性向上という中小企業の最重要課題に直結した制度です。過去の採択率は60〜70%台と高く、事業計画を丁寧に作成すれば十分に狙える補助金です。
今日すぐやるべきことは2つです。
- GビズIDプライムアカウントをまだ持っていない場合は今すぐ発行手続きを開始する(審査・発行に時間がかかります)
- 導入を検討している設備・システムの見積もりを取り、事業計画書の骨格を作り始める
申請締切は2026年7月31日(金)17時です。詳細な公募要領や申請書類は中小企業省力化投資補助金の公式ホームページ(中小機構)で公開されています。認定経営革新等支援機関などの専門家に相談しながら進めることもご検討ください。